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教員からの学びWhat we want students to learn

2021年4月より
工学部就任予定

石浦 菜岐佐教授

【前編】

IT社会の未来を見通す
「ファジング」技術

迅速・効率的にソフトウェアの欠陥を検査

 スマートフォンのゲームアプリが大事なところで突然落ちてしまったり、パソコンがいつのまにか誰かに乗っ取られてしまったらとても困りますよね。ソフトウェアやアプリにプログラム上の欠陥や弱点があると、きちんとした使い方をしていてもこんなことが現実に起こってしまいます。こんな困ったことが起きないように、ソフトウェアに様々なデータを大量に送り込み、エラーが起きないかを調べる「ファジング」という検査技術があります。膨大な時間と計算量が必要なファジングを、どうすれば適正に、効率よく行えるかを研究しています。車やドローンなどに搭載し、少ない消費電力でより正確に、より速く動かせるようにするための専用回路の設計にも取り組んでいます。

01

画期的な回路設計システムを開発、特許出願中

 ファジングは情報セキュリティーの面からも注目度が高く、世界中の技術者が今この瞬間にも取り組んでいます。検査の仕方だけを見ると簡単に思えるかもしれませんが、起きた異常を分析するには、コンピューターの詳しい知識が必要です。研究室では「自分で考える」「学生同士教え合う」「質問する」をモットーに、人工知能(AI)も活用しながら、情報技術(IT)について研究を深めています。なお回路設計では、基本ソフトウェア上とプログラマーが書いたプログラムを自動的にまとめて一つの回路とするシステムを作り上げました。従来必要とされていた回路の規模と消費電力を削減することができる画期的なもので、学生との連名で特許を出願しています。

02

サーバーを通さずに「端末で超高速演算」も

 iPhoneのSiriのような音声認識機能は、手を使わず話しかけるだけでメッセージを送信できたり好みの音楽を聴けたりする便利な機能です。端末で処理されているように見えて、実際は音声データをサーバーに送り、サーバーでAIが処理した結果が端末に送られてきています。現在、超高速演算処理ができる特殊なチップ上にAIを組み込んだ専用回路を作り、それを端末に載せることで、サーバーを介さずに処理できるようにする研究が進められており、当研究室でも取り組んでいます。このチップの小型化ができれば、例えば監視カメラの画像解析がその場で短時間のうちに行えるようになります。健康診断の結果がその場で受け取れるようになるかもしれません。

03

「AI+人間の感性」多彩に学ぶカリキュラム

 工学研究者は、社会的意義から考え始めます。研究自体面白いけれど、実際にこんな場面で使えそうだと分かると、面白さはより増します。21年度の改組で発足する新生工学部は、企業との共同研究や、海外PBL(課題発見・解決型学習)を充実させます。情報化社会だからといって工学的知識・技術を身につけるだけでは不十分で、むしろAIの登場は私たちに、ロボットと人間の関係、人間の感性について考えさせています。そうした分野を学べる幅広いカリキュラムを検討中です。私の研究分野で言えば、プログラミング技術を使ってシステムを作るような仕事だけでなく、技術を組み合わせて新サービスを提案するといった、企画分野での仕事もできるだろうと思っています。

04

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