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教員からの学びWhat we want students to learn

2021年4月より
理学部就任予定

高橋 功教授

【後編】

鉄腕アトムが大好きな
“理科少年”でした

「難しすぎるガラス」避けたら先へ進めない・・・

 鉄腕アトムを白黒テレビで熱心に見て育った世代なのですが、子どもの頃から理科は好きでした。高度経済成長期で、公害など科学の負の側面についても盛んに報道されたりしていたのも、理系に進む一つのきっかけになったと思います。故郷の北海道の大学では物理学を専攻して、分子性結晶の構造物性の研究をしました。博士課程修了後は工学部の応用物理学科の助手として、非常に薄い絶縁体でトランジスターやセンサーなどを作るための基礎研究をしていました。ところが、実験をしていると、結晶になるはずの薄膜がガラスになってしまうということが度々起きるわけです。どういう条件でガラスになってしまうかを調べないと、薄膜結晶の研究も進まない。自分には難しすぎると遠ざけていたガラスに、結果的に向き合うことになってしまったのです。

01

「胸をドキドキさせて研究に取り組む毎日」

 本格的にガラスの研究を始めたのは10年ぐらい前です。私の場合、長年続けると大抵の研究に飽きてしまうところがあって、大体10年おきに研究テーマを変えてきました。当然、最初のうちは素人っぽい失敗もたくさんしてしまうわけですが、いわゆる玄人の人たちとは違った観点で研究できるという、恐らくですが、良い面もあります。ガラスを極端に薄い膜にして調べてみようかというのも、そうです。実験しては失敗し、それを糧にまた、手法を変えて実験する。繰り返していくうちに、ある程度の結果が見えるようになってくるのが楽しい。学生と一緒に、いや、学生以上に、かな、胸をドキドキさせながら研究に取り組む毎日です。何しろこっちもどんな結果が出てくるか、全くわからずに実験をしているわけだから。物性物理学最大の謎とされるだけあって、ガラスは美しくも謎めいていて奥深く、やればやるだけ新しいことが出てくる感じです。ガラスに関しては10年を超えても研究し続けることになりそうです。

02

「初訪問の関学で受けた衝撃」、鮮明に

 本学の学生は素直で、気配りの出来る優しい子が多いと思います。培われてきたカラーというものがあって、それが自然と受け継がれてきているのでしょうね。実は、私が初めて関学に来たのは、関学で開催された日本物理学会で大学院生として生まれて初めての研究発表をするためでした。それまで北海道を出たことがなかったのですが、統一感のある建物が並ぶ美しいキャンパス、おしゃれな学内のレストランなどに圧倒されました。田舎育ちのおかげで、関関同立や早稲田慶應といった伝統ある私学というものの、巨大私学がもつパワーに対するイメージが、そもそも湧かなかったのです。で、これが最初の衝撃。緊張しまくりの学会発表の後で物理学科の研究室を訪問したときのことは忘れられません。実験室の中に最新の装置が隙間なく、所狭しと並んでいる。それらの装置を研究室の学生が、もう自信たっぷりに説明してくれたわけですが、…とてもじゃないけどかなわない、という気持ちになったものです、これが第二の衝撃。人生初の学会発表と衝撃的な私学体験をさせていただいた関学に後でこうして勤めることになったのは、今でも不思議な気がします。

03

「授業はライブだ、教科書はスタジオ録音だ」

 スポーツ以外は何でも興味がありますが、特に歴史や音楽が好きですね。月に一度は“大人の遠足”と称して日曜の早朝から奈良とかに出かけるようにしています。寺社や古墳などを一人で気ままに巡って、復路は大阪阿部野橋経由なら通天閣で串カツ、鶴橋経由ならそのあたりの立ち飲み屋で軽く一杯やってから帰るというわけで… 学生と一緒に奈良見物をすることもあります。音楽はクラシックが好きで、コンサートとCDの両方を楽しんでいます。お堅いと思われることも多いクラシックでも、コンサートでは一期一会の熱気がびしびしと伝わってきますし、そこには演奏家と観客とが意図せずに生み出すドラマがあります。一方で、スタジオ録音したCDだと100%完璧な演奏を聴くことができる。音楽を愉しむためには、両方なくちゃいけないのです。授業も同じだと思っていて、学生にはいつも、授業はライブで、教科書はスタジオ録音だと言っているのです。やはり両方なくちゃいけない、と言うわけで。もちろんライブというからには緊張感というかドキドキ感というか、こっちも気合を入れて、何が起こるか予想が付かない位の楽しい授業にしなくちゃいけませんけどね。

04

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