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就職・資格 2025.05.14
途上国の健康を支えるために アントレプレナーとして挑戦を続ける
2006年神学部卒美濃部 慎也さん
活躍の場:株式会社ユカシカド 代表取締役CEO

ゴールに向かい挑みつづける
全世界で約8億人が慢性的に栄養不足であるとされている中、美濃部慎也さんが創業したのが、世界初、尿で栄養バランスを評価し、一人ひとりに合った改善サービスを提供するユカシカドだ。
子どもの頃からの目標であった関西学院大学アメリカンフットボール部の選手となった美濃部さんは、猛練習の日々を送った。その努力が実り、大学2年生の時に社会人にも勝利して日本一を味わったが、4年生の終盤の試合で怪我を負い、選手引退、目標を失った。そんな時、宗教主事の先生から「何か新しい目標が見つかるかもしれない。世界を見てみろ」とアドバイスを受け、フィリピンを訪問。そこで目にしたのが貧困層の人々が炭酸清涼飲料水とジャンクフードばかりを食べている姿だった。アメフト選手として『食』に気を使ってきただけに、現地の人々の栄養面を一切考えない食生活に大きな衝撃を受けた。
帰国後、大学の図書館に通い、関連する勉強を続け栄養の不足や偏りが国際的に解決すべき課題であることを知る。卒業後、情報サービス会社に入社してビジネスのいろはを複雑化した危機から“何をすべきか”を見いだす学び、32歳の時にユカシカドを設立した。「この事業に挑戦した時、多くの卒業生や先生が応援してくれました。関西学院大学にはチャレンジする人を応援してくれる仲間がいる。ぜひ、皆さんも“やりたいこと”を見つけて挑戦して欲しい」と話す。
ユカシカドは栄養検査の分野で、日本一のシェアを誇る。現在は途上国向けのサービスの構築をめざしており、この事業には政府機関も注目している。「栄養の大切さをより多くの人に伝えていくには、まだまだやるべきことがたくさんあります。アメフトで培った“勝つまで、徹底的にやり続けていく”という自分の強みを生かし、ゴールに向かって挑み続けていきたい」と意欲を見せた。