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就職・資格 2025.05.14
自動車の電動化の開発に尽力し 世界の温室効果ガスの削減に貢献したい
2014年理工学部物理学科卒※花房 絢乃さん
※2021年4月より理系4学部開設。この学部学科名はそれ以前のものです。
活躍の場:トヨタ自動車株式会社 電力変換ユニット開発部 インバータ開発室

真摯に取り組めば、必ず成果につながる
花房絢乃さんは、大学・大学院を通してSiC結晶の研究に取り組んだ。SiC結晶は、電力損失が小さく『脱炭素社会の実現』に寄与するパワー半導体の次世代素材として採用されているが、結晶の品質向上が課題だった。花房さんはこの課題解決の研究で高い成果を上げ、企業に対してレクチャーをするまでになった。「学生でありながら最新の設備を使用し、実用化手前の最先端研究に取り組めたのは金子忠昭研究室で学んだからだと感謝しています。社会人になってから“あの時、やっておけばよかった”と後悔したくなかったので研究に没頭していました」と当時を振り返る。
大学院修了後、トヨタ自動車に入社し、ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車、電気自動車など電動車に用いられるモータードライブ・パワーコントロールユニットの仕様設計に携わってきた。「燃費や電力効率などを良くしつつ環境に配慮する最適な車両を形にすることが私の役割」と語る。これまでヤリスやシエンタ、クラウンなどを担当し、世の中に送り出してきた。「求められる性能を確保するとともに、コストも考えながら環境にも配慮する。そのようなクルマをつくるのは簡単ではありませんが、チャレンジすることに喜びを感じています」という。課題に対し真摯かつ全力で向き合う姿勢は学生時代と変わっていない。「単に物理が好きで理工学部※に入った私が、今は世界の自動車業界が取り組む『脱炭素化』の本流の中にいます。これからも大学・大学院で身につけた論理的思考と知識、業務を通して覚えたノウハウを生かして電動車開発に挑戦し、その結果として自動車業界、そして世界の温室効果ガスの削減に少しでも貢献したいと思います。それが私の“Masteryfor Service”です」と話す。