Programs at Each Schools 学部プログラム

2019.12.19

社会学という学問の魅力に出合えた

社会学部 3年生坂上晴香さん

研究演習(ゼミ)(担当者:鈴木謙介・社会学部准教授):2年生次は、前半に、文献講読を通じて消費社会についての基礎的な知識を身に着けます。後半に、「ソーシャルデザイン」を目標としたグループでの調査と報告を行います。3年生次は、自分の研究テーマを発見し、研究を進めていくために、(1)協働作業を通じた情報収集と課題発見、(2)プレゼンテーションスキルの習得、(3)解決策提案能力の向上を目指します。4年生次は、 (1)学術的な文章を読み・書くためのスキルを身につける、(2)特定のテーマについて関心を深めるための協働作業を行う、(3)自身の研究課題を掘り下げることを目指し、卒業論文を執筆します。 社会学部 提供科目。

「時間消費」をテーマにたくさんの気付き

ゼミを選ぶに当たって特にやりたいことがなかったので、それなら自分をがっつり成長させられる本気モードのゼミに入ろうと考えました。鈴木謙介・社会学部准教授の授業は1年生の春学期に情報社会論を受講し、情報に関する技術や仕組みについて身近なところから学べるのが面白いなと感じました。また、説明会での先生や先輩たちの話が説得力に満ちていてかっこよかったのにも引かれました。それまで社会学部での学びは広く浅く、自分でも何をやっているのだろうと思っていましたが、鈴木ゼミで社会学の魅力が分かりました。

今年のテーマは「時間消費」です。「電車の待ち時間は短い方がいいけれど、USJの待ち時間は長いからこそワクワク感が向上し乗れることに意味が生まれるわけで、待ち時間10分のジュラシックパークに価値がある?」とか、「ラーメンは、待ち時間がワクワクになる人もいれば早く食べたい人もいる。時間は人によって考え方が違うよね」とか。いろいろな気付きがあって楽しいです

電車の広告に目を向けさせるには「時計」

3年生の春学期、「電車の広告に目を向けさせるには」というお題に4人グループで取り組みました。最終的には、電車に時計を設置すればいいと提案し、先生からも「面白いね」とお褒めの言葉を頂きました。

きっかけは朝のテレビのニュース。画面片隅に表示される時間を確認するためにつけて真剣に聞いていないことがほとんどですが、気になるニュースが流れると目が行きます。教室に時計があれば腕時計よりそちらを見ます。じゃあ、広告の近くに時計があったら、時間を見ながら広告も自然に目に入るのではと考えたのです。このアイデアに至るまでには、めちゃくちゃ時間がかかりました。ゼミ以外でも週2回ほど集まり、案を出してはつぶす、論点がずれては元に戻すことを繰り返しました。

鈴木ゼミではこういうプレゼンの機会が多く、その過程で、最初から最後まで論理立てて説明できなければ人は納得してくれないということを学びました。

オープンキャンパスの成功体験で自信

オープンキャンパスでは鈴木ゼミ独自イベントとして、高校生たちを前に学生がプレゼンをします。3年生の春学期、4人のうちの一人として立候補し、エキナカ商業施設での購買意欲と滞在時間、買い物満足度の関係について発表しました。私はアドリブが効かないタイプで、すらすらと話すのも苦手、リハーサルでは頭が真っ白になって全てぶっとんでしまいました。そこから当日まで、話し上手な人の動画を見たり、ベッドに立ってずっと練習したり。本番では、リハーサルとは見違えるほど堂々としゃべる自分がいました。

ゼミに入るまではコミュニケーション能力に自信を持っていたのですが、それが全然通用せず、自分の立ち位置が分からなくて落ち込んだ時期もありました。でも、この時の成功体験が自信となり、自分は何もできないと思っていた情けなさを克服できました。

グループの雰囲気を保つことが役割

ゼミでのグループ活動においては、自分が何に貢献できるのかをすごく考えました。プレゼンに向けてはみんなで集まって話し合い、アイデアが出てはつぶれ、コンセプトからはずれては修正してということの連続です。

私は他の人のように突発的にアイデアを出せるわけではなく、論理のずれを訂正することもできません。でも、お荷物にはなりたくない。じゃあ何ができるかと考え、グループのいい雰囲気を保つことだと気付きました。いいグループワークができるようにみんなを「いいね」と持ち上げたり、もめそうになったら面白いことを言ったりすることを意識しました。空気を読むとか人に不快な思いをさせないことは、ゼミ以外の場面の人との関わりの中でも生かされており、自分の強みと考えていいのかなと思っています。

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