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2020.04.29
部活動に生かせる実践的な学びを得られた
社会学部 3年生松木葉菜さん
パブリック・リレーションズ:市民社会を豊かにする情報発信を広報という文脈で考えます。社会を映す鏡としてのメディアが持続可能な社会のためにどのように貢献できるのか、映像、印刷、イベントなどの表象や市民、企業、行政や国際機関などの組織が行う社会課題への取り組みを参照しながら考えることで、メディア・コミュニケーションの可能性を展望します。
社会学部
開講科目。
専攻する科目をゼミと並行して履修
メディア・コミュニケーション学専攻で、必要な単位を取得するため2年生の秋学期に履修しました。また、私は体育会学生本部編集部で「関学スポーツ」という体育会の広報誌を作っているので、広報を学問として見ることに興味がありました。
30人ほどの少人数制で、担当教員の池田佳代・社会学部教授による講義が主ですが、最後の2、3回の授業では6、7人のグループに分かれ、各グループで設定した身近な問題解決のためにどのような広報ができるかを話し合い、発表しました。新聞やテレビ、SNSなどの媒体そのものに着目して研究するゼミと同時期の履修となり、授業内容がリンクするところもあったため、より理解を深められたと思います。
市民発信の広報を講義と実践で学ぶ
講義では、新聞やテレビなどのマスメディアではなく、市民が自ら声を上げるパブリック・リレーションズの概念や歴史を、事例を通して学びました。香川県・豊島の産業廃棄物の不法投棄事件を例に、島民が新聞などのメディアに働き掛けて問題を顕在化させたことや、海外ではこうした市民発信の広報が日本よりも根付いていることなどを教わりました。また、広報手法についての自分の考えや、市民ラジオを聞いて感じたことを書くリポート課題もありました。
グループ発表では、女性の生理について高年齢層の男性に理解を深めてもらうことをテーマにポスターを作成しました。一見、生理の話だとは分からないような問い掛けを大きく載せて目を引き、その下に問いに関する解説や生理の悩みなどを書いて、実情を知ってもらえるようにしました。
他のグループでは海釣り場のごみ削減やチケットの転売防止などをテーマに、動画を撮って配信したり、広報の取り組みを企画書にまとめたりと、グループごとにさまざまな形式で発表。身近でも普段は気が付かない問題に改めて注目することができました。
学生や教員との距離が近い少人数形式
社会学部の選択科目は大教室での講義形式が少なくないため、学生と教員がコミュニケーションを取れる授業は珍しいと思います。授業中、先生はよく学生に意見を聞いたり、グループ発表の方向性を話し合っている時に「こんな方法もあるよ」「この表現は伝わりにくいんじゃないかな」とアドバイスをくださったりしました。また、グループワークを通じて、必修科目の研究演習や語学の授業以外で同じ学部の友人ができたこともメリットの一つです。
「情報の見せ方」の工夫を部活動に生かす
人が情報をどう受け取るかはデザインによるところが大きく、情報の量をはじめ、文字の大きさや配置、色、写真、イラストの使い方など、工夫できるところはたくさんあると気付きました。その上で、その媒体らしさを踏まえて、何を、どういうふうに、どのタイミングで伝えるのが一番いいのかという「情報の見せ方」を考える視点は、「関学スポーツ」の編集にも大いに生かされています。