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2020.03.31
生命の誕生の仕組みを直接観察し、心から感動
生命環境学部 4年生中務裕貴さん
臨海実験:夏期休暇期間中に集中講義形式で行う学外実習。海浜生物の生態を通じて生物間相互作用について学ぶとともに、解剖、分類を通じて生物の多様性や生きる仕組みについて理解します。またウニ卵の受精や胚発生の観察を行い、細胞分裂や細胞分化の仕組みを学びます。京都大学理学部付属白浜臨海実験所と高知大学海洋生物教育研究センターに分かれて実施します(季節によって、海外や提携大学の臨海実習施設を使用する場合があります)。理工学部 開講科目。
※中務 裕貴さんは 生命環境学部 (2021年4月開設)の前身である、理工学部(募集停止)所属です。
勉強だけでなく友人作りも
臨海実験は、夏休みに学外での集中講義として、4泊5日で行われました。私は和歌山県の白浜にある京都大学理学部付属白浜臨海実験所で、ウニの発生や磯採集などの実習を行いました。
入学直後は知り合いがいなかったので、交友関係はゼロからのスタートでした。そのため、このプログラムでは、様々な勉強や体験ができるだけでなく、新たな友人も作れるのではないかと考えて履修しました。
内容の濃い4泊5日
出発前は事前準備として、海洋生物、生物の多様性と進化に関する講義やプランクトン実習を受けました。
現地の講義は、初日に「プランクトンの生態と分類」、2日目に「無脊椎動物の生態と発生」、3日目に「節足動物の分類、形態、生理」、4日目に「磯生物の生態と分類」、5日目に「海藻の生態と分類」という流れで進められます。期間中は、ウニ卵の受精や胚発生の観察も実施。顕微鏡での観察やスケッチする実習を受けました。
実験の奥深さを肌で感じた
ウニ卵の受精や胚発生の観察は昼夜問わず24時間続けるため、本当に大変でした。その分、実験に必須となる根気強さであったり、すぐに成功することがない難しさを実感しました。一年生の早い段階で、このような実験の奥深さに気づけたのは、良い経験になったと思います。今まで写真などでしか見たことがなかった受精膜の形成、卵割やプリズム幼生など、生命の誕生の仕組みを直接観察することができ、心から感動しました。
無駄な時間がまったくない5日間
田辺湾の無人島で採集した海岸生物の同定やカメノテの解剖など、ウニ卵の観察以外も幅広く体験できました。空いた時間は、みんなで白浜を満喫しました。特に、宿舎の近くにある水族館は良い思い出です。この水族館は夜も開館しているので、海洋生物の夜の動きも知ることができました。みんな海の生き物が好きだったので、一気に意気投合できて、楽しかったですね。
今後の学びへとつながった
実習後は、現地での成果をグループで発表しました。初めてのプレゼンテーションに向け、パワーポイントの作成などみんなで協力し、取り組んだことも印象に残っています。臨海実験を通じて、もっと広く海洋生物を知りたいと思うようになり、「海外理工学プログラムB “Intro to Scientific Diving”」の履修にもつながりました。
※理工学部は理学部、工学部、生命環境学部、建築学部に再編しました(2021年4月開設)。
詳細は
こちら
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