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「成果こそすべて」実証研究に魅了されて
総合政策学部古川靖洋 教授【後編】

「机上の空論ばかり言ってもダメ」師匠の口癖
自分が大学生のころ最初は公認会計士になるつもりで、専門学校に通って資格試験の勉強をしていました。次第に予備校通いみたいなことを続けることに疑問を持つようになり、3年からは大学の学問に打ち込もうと決意。ゼミ見学で興味を引かれた経営学の研究を志しました。先生は実証研究を重んじ、「机上の空論ばかり言っていたって、成果が出なければ意味がない」が口癖でした。そんな先生の下で学ぶ経営学に魅了され、今に至っています。オフィス環境の研究を始めたのは、旧通産省が始めたニューオフィス化推進運動がきっかけです。経営学理論では、労働環境を変えただけでは生産性は上がらないというのが常識でした。果たして本当にそうなのか、誰もしていない研究に興味をひかれたのです。
基礎研究を続ける。その先に本質が見えてくる
研究者にとって大事なことは、基礎研究を続けることです。映画「インディ・ジョーンズ」で、主人公が「考古学調査の7割は図書館での調査だ」と語るシーンがあります。地道に古典文献に当たってから調査に行くからこそ、どこにワナがあるのか、どうすれば災いから逃れられるのかが分かる。自分は基礎研究をしっかりやる考古学者なんだという気持ちが、あのセリフに込められています。経営学も同じです。最近主流のデータ解析を使った研究で、なぜその手法を使ったのか、そのデータをどういう意図で入れたのか、仮説の理論的根拠は何かなどを説明できない人がいます。「よく使われているデータだから」ではなく、自ら根拠を示すこと。それをするには基礎研究を続ける以外に方法はありません。
来たれ! “開拓者スピリッツ”の学生
三田キャンパスは自然が豊かないい場所ですね。特に春は、キャンパス内の枝垂れ桜が本当にきれいです。近くにあるエス・コヤマも結構好きです。ブーランジェリーの卵サンドがおいしくて、月に2、3回は買いに行きます。お酒も好きで、周囲から「飲みゼミ」と言われるぐらい、学生たちと食事に行っています。ただ最近少し残念なのは、“開拓者スピリッツ”を感じさせる学生が少なくなっているように思えることです。総合政策学部は関学の中では比較的新しい学部で、開設当時は「ないものは何でも自分たちで作る」という気風がありました。25年たったとは言え、「なんだかんだ言う前に、自分で動いて何とかしなさいよ」という気持ちは、学部の先生方共通の思いでしょう。