Programs at Each Schools 学部プログラム

2019.10.01

文学部の学びで得られた思考力が自分の武器

文学部 4年生石丸莞那さん

日本史学専修 :歴史的視点から政治形態や法制度、地域社会構造、精神生生活、祭祀など、多様な研究に取り組む専修。古文書、古記録、絵画などを通して、日本や東アジアの人々の姿を浮き彫りにする。

言葉の成り立ちや歴史に興味

高校生の頃から「書く」仕事がしたいと思っていたので、言葉の成り立ちや歴史的背景について深く学びたくて、文学部に入って文化歴史学科の日本史学専修を専攻しました。言葉の歴史に加えて、1年生のころは高校になかった哲学の授業を受けたりして、倫理的なことや人の考え方などについても学びました。

それぞれの時代を知り研究対象となる時代を決定

文学部では3年生からゼミが始まり、日本史学専修のゼミは、「古代史」「中世史」「近世」「近現代」と4つの歴史区分に分かれています。ゼミ選択をするために2年生の時に、この4つの歴史区分に関する授業をリレー形式で受けました。各時代の史料に触れて、自分がどの時代についてゼミで研究していきたいのかを考えました。 私は、日本の言葉の成り立ちや歴史に興味があったので、そこを軸に考えました。日本らしい言葉がもっとも強く残っているのは平安時代です。古代と中世のちょうど間くらいにあたるのですが、どちらかといえば古代史の分野になるため、古代史の中西康裕先生のゼミを選びました。

興味を追えるゼミで古代の情報伝達を探る

歴史の研究では、史料に書いていることを読み取る力が必要になるので、文学部の各ゼミではまず、先生が主に研究している時代の史料、私が所属する中西ゼミの場合は古代史の史料を読み込むことから始まりました。その中で先生と相談をしながら、特に何について研究を進めていくのかを決めていきます。 私はこれから日本古代の情報伝達について研究しようと思っています。インターネットが発達した今の時代では、情報発信をすれば日本全国だけでなく、世界中に簡単に情報を届けることができますが、そういった技術がなかった時代は、どのように情報を地方まで伝えていたのかを調べたいと思っています。

文学部の魅力は自分で考える力が身につくこと

中西ゼミの良いところは、何かやりたいことがあったときに先生に相談に行くと、「答え」ではなく「ヒント」をくれて学生に考えさせてくれることです。「答え」を知りたい学生にとってはもどかしいかもしれませんが、考えることが好きな私は、飽きることなく研究を続けられています。大学の授業は、思考力を養うためのものだと思っています。文学部で触れる歴史や文化は、答えが見えない部分がたくさんあるため、自分で考える力が身につきます。「文学部に行って、将来役に立つことがあるのか」と友人から聞かれることがありましたが、自分の興味を追いかけながら、大切な思考力を身に付けることができる文学部の学びは、将来必ず役に立つと思います。

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